ここから第II部「微分法」です.この章では,極限と微分の考え方や計算方法を直観的な方法で学びます.
第3章のキーワード
直線$y=ax+b$の傾きは$a$.これは中学校で覚えます.では「曲線の傾き」とは何か.まずこれを「極限」の考え方を直観的に用いて考察します.
この考え方を敷衍して,「微分係数」と「導関数」とは何か.微分ができる「微分可能」とはどういう状況を指すかを明確に定義します.微分と「曲線の接線」との関係も明らかになります.
計算技術を身につけることも重要です.「べき(累乗)の微分公式」「和の微分公式」「積の微分公式」「商の微分公式」,さらにChain ruleと言われる「合成関数の微分公式」を導きます.
ある関数を何度も微分する「高次導関数」を紹介し,最後に微分は「変化率」であり,「速度」「加速度」といった実際の問題への応用を学びます.