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ラング「解析入門」第2章(グラフと曲線)

セミナーで、関数の増減・極限・積分をホワイトボードで説明しているイメージ画像 ラング「解析入門」解答解説
ラング「解析入門」解答解説
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第2章も中学校・高校の復習の位置づけで,座標とグラフとは何か,また基本的な図形の方程式と描き方を一通り見てみる.

§1 座標

このセクションは2次元の座標平面のごく基本的な使い方の話.さすがにこれは楽勝だろう.

練習問題の回答

ラング「解析入門」 第2章§1(座標)の解答

§2 グラフ

この節では「グラフを描くときは通過点をたくさん見つけて曲線の特徴を見つけましょう」というノリでグラフを描く.

ただ,この後の問題で,たまにそのノリで曲線や曲面の概形を推測しなければならない場面が出てくる.

練習問題の解答

ラング「解析入門」 第2章§2(グラフ)の解答

問題では,標準形があるような典型的な関数が数多く出てくるが,解答をつけるときはノリに従った.つまり,最低限定義域は確認する.標準形には直さない.あくまで点をたくさん見つけてつないでみたという体である.

問題31以降は,xxの範囲によって式が変わるグラフを描く問題で,途中で線が途切れるグラフも出てくる.グラフの線上や端が「含まない点」の場合は白丸を描くのが作法だと思うが,本文にはそれは記載されていないようだ.

§3 直線

直線の傾き,通過点2個が与えられた直線の方程式の求め方,yy軸に平行な直線の方程式であるx=cx=c,といった話題になっている.
切片という用語は出てこず,点(0,b)(0,b)は通過点の一つ,といった扱いになっている.

練習問題の解答

ラング「解析入門」 第2章§3(直線)の解答

問題は,グラフを描いたり,直線の方程式を求めたりと多数ある.

最後に突然2直線の共有点の問題が出る.連立方程式を解くだけなら簡単だと思うが,問題28の証明は,しばらく数学から離れているとすこし戸惑うと思うかもしれない.

主な定理・公式

直線の方程式

方程式y=ax+by=ax+bは座標平面上の直線を表す.aaを直線の傾き(または勾配)という.

  • 傾きaaと直線が通る1点(x1,y1)(x_1,y_1)が与えられたときの直線の方程式
yy1=a(xx1)y-y_1 = a(x-x_1)
  • 直線が通る2点(x1,y1),(x2,y2)(x_1,y_1),(x_2,y_2)(ただしx1x2x_1 \ne x_2)が与えられたときの直線の方程式
yy1xx1=y2y1x2x1\frac{y-y_1}{x-x_1} = \frac{y_2-y_1}{x_2-x_1}
  • xx軸と点(c,0)(c,0)で交わり,xx軸に垂直な直線の方程式(直線上のすべての点でx=cx=cになっている)
x=cx=c

§4 2点間の距離

§4では距離(ユークリッド距離)が説明されている.座標平面に三平方の定理を適用すれば,2点間のユークリッド距離になる.

練習問題の解答

ラング「解析入門」 第2章§4(2点間の距離)の解答

問題1~5で2点間の距離を具体的な数値で計算する.根号の中が簡単にならず鬱陶しい問題もあるが,だいたい暗算でできるだろう.

問題6~9は3点が与えられた長方形の第4の座標を決定し,辺の長さを求める問題.図を描けば座標と距離はすぐに分かる設定になっている.ここでは距離の算出にΔx2+Δy2\sqrt{\Delta x^2 + \Delta y^2}を機械的に適用した.数直線上の距離は差の絶対値をとればよいのだが,それは後続の問題10で証明するためである.

問題10~11は,2次元の距離の定義が,数直線上の距離にも適用できることを確かめる.不等式の証明では,三角不等式が活躍する.距離にわざわざd(x,y)d(x,y)という記号を持ち出すのは,やはり距離関数を意識しているのだろう.

主な定理・公式

2点間の距離

座標平面上の2点(x1,y1),(x2,y2)(x_1,y_1), (x_2,y_2)間の距離LLは,以下の式で求められる.

L=(x2x1)2+(y2y1)2L = \sqrt{(x_2-x_1)^2 + (y_2-y_1)^2}

§5 曲線と方程式

F(x,y)=cF(x,y)=cが,座標平面上で曲線を表すことの説明.練習問題はない.

§6 円

ここから,円や楕円・放物線・双曲線と,2次曲線の基本的な話になる.
高校の数学の時間では,2次曲線の焦点の定義と性質が出てくるが,この本では焦点は出てこない.その辺りの取捨選択の考え方は,この本の「序」にはっきりと述べられている.

練習問題の解答

ラング「解析入門」 第2章§6(円)の解答

問題はすべて方程式からグラフを描くもので,1~3は円の方程式である.4以降になると楕円の方程式が並ぶ.

突然係数が不揃いの方程式が出てきて,何も解説ないままでは戸惑うんじゃないかな?と思ったが,最後に「これは楕円で,直径方向に伸縮された円である」と簡単な注意書きがある.

ヒントを手がかりに数式とグラフの関係を自分でイメージしてみよ,ということらしい.

主な定理・公式

円の方程式

中心が(a,b)(a,b),半径がrrの円の方程式は,(xa)2+(yb)2=r2(x-a)^2+(y-b)^2=r^2である.

§7 放物線,座標変換

放物線と座標変換を解説している.平方完成することで,放物線や円の平行移動の様子がつかめるという,高校数学の復習.

練習問題の解答

ラング「解析入門」 第2章§7(放物線,座標変換)の解答

問題1~4は放物線のグラフを描く問題,5~12は放物線や円の方程式が与えられ,平方完成する問題である.地道に計算すれば解ける.

主な定理・公式

放物線の方程式

方程式y=x2,x=y2y=x^2, x=y^2のグラフは放物線になる.

これをxx軸方向にaayy軸方向にbb平行移動した放物線の方程式はそれぞれ,

yb=(xa)2,xa=(yb)2y-b=(x-a)^2, x-a=(y-b)^2

になる.

§8 双曲線

この双曲線の解説で、2次曲線の説明が一通り終わる.

ここではもっぱら,xy=kxy=kという形で表される,高校の数学では分数関数と呼ばれる関数について述べられ,x2y2=cx^2-y^2=cの形には言及されていない.焦点の話も出てこない.

なお,第8章§2の問題32で双曲線関数が取り上げられ,x2y2=1x^2-y^2=1のグラフを描く問題がある.

練習問題の解答

ラング「解析入門」 第2章§8(双曲線)の解答

問題は全て,分数関数のグラフを描くものである.一番難しい問題で1次式どうしの商なので,割り算で分子の次数を下げればよい.

主な定理・公式

双曲線の方程式

kkを実数とすると,方程式xy=kxy=kのグラフは双曲線になる.

これをxx軸方向にaayy軸方向にbb平行移動した双極線の方程式は,(xa)(yb)=k(x-a)(y-b)=kである.

この記事を書いた人
Windcastor

理学部で物理を専攻。好成績で大学院に進学し修士号を取得。
高校時代の得意科目は化学・数学・国語。
現在も企業で働くかたわら、数学や物理を続けています。
「考え方と解答過程を丁寧に説明する」をモットーに、大学の教科書の『穴』を埋めたいと思っています。
ラング『解析入門』をはじめ、大学初年級の教科書を中心に扱います。

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